「ウチは仲が良いから大丈夫」と思っているあなた。世の相続争いは何も仲が悪い家族だけに起こるものではありません。相続をきっかけに家族の仲が悪くなってしまうなんていうことも往々にしてあるのです。

お子さんのパートナー（もともとは赤の他人です）が首をつっこむことで事態がややこしくなることもあります。お子さんがいない場合は、長い間交流のなかった兄弟や姉妹が相続人として突如現れることだってあります。先妻さんとの間にお子さんがいる方。あなたのパートナーはそのお子さんと冷静に話し合いができるでしょうか。

このようなケースに少しでも心当たりがあるなら遺言書が不可欠といえるでしょう。

「息子のお嫁さんによくしてもらっているのでお礼がしたい」
「財産は可愛い孫のために使って欲しい」
「籍を入れていないパートナーに死んでから迷惑をかけたくない」

こういった思いは法律の規定どおりの相続手続きで実現されるとは限りません。まずはあなたが財産を与えたい相手が法定相続人にあたるのかを調べましょう。もしあたらないのであれば、遺言書が必要不可欠です。

「この事業を承継できるのは長女をおいて他にない」
「長男がずっと音信不通で行方不明だ」
「障害を持つ次男のことが気がかりだ」

こういった特殊事情を抱えている場合にも遺言書は不可欠です。